Yunomi.us:2011年3月21日に投稿された記事です。Crehaの日本紅茶専門家、岡本博志氏が2011年3月に、Yunomi.usのパートナーである杵塚家( NaturaliTea )を訪れ、その様子を長々と綴っています。近日中に翻訳する予定ですが、それまでは写真をご覧ください!
[product id=”” sku=”TEA-NLT-KC001″]杵塚俊明氏は、静岡県を拠点とする「人・農・自然をつなぐ会」(NaturaliTea)の代表です。一代で農園を拡大し、近隣住民を巻き込みながら、地域に根ざした茶生産文化を築き上げてきました。
静岡県で「無農薬茶の会」の代表をされている杵塚氏は、一代で茶園を広げられ、近隣の農家さん達と協力しながら地元の茶生産文化を守ってらっしゃいます。
先駆者である利明さんは、視野が狭いと言えるかもしれません。若い頃、台湾の烏龍茶に感銘を受け、台湾で茶の栽培を学ぶため台湾へ渡りました。そして、人工的な化学農薬や肥料を使わない農業の価値がまだ誰も理解していなかった頃から、美味しい(今で言うところの)「オーガニック」茶をどうやって作るかを模索していました。
根っからの凝り性である杵塚さんは、台湾のウーロン茶に感動してその製法を学ぶために一人台湾に渡ったり、無農薬の茶にまだ理解がない時代から、美味しい無農薬の緑茶を作るために大変な努力をされてきました。
紅茶の生産を始めた頃、彼は紅茶の技術を真に習得するために、スリランカから熟練の生産者を招き、スリランカの設計に基づいた小さな製茶工場を建設しました。完成までに、スリランカから機械まで輸入しました。正直なところ、私自身も日本でこのような工場を見たことはありません(岡本さんは10年間日本の紅茶業界に携わってきた上で、このことを書いています)。
もちろん、NaturaliTeaの主力事業は緑茶です。しかし、紅茶を副産物としてではなく、せっかく作るならしっかりと作りたいという強い思いがありました。その献身的な姿勢には、ただただ脱帽です。
紅茶製造を始められる際も、より本格的な味を求め、スリランカから技師を招き、その指導のもと紅茶製造工場も設計されました。 その為、設備、設備ともに本格的なスリランカ方式で、正直私も日本で見るのは初めてというものばかり。

杵塚さんの自宅に隣接する小さな紅茶加工工場の2階に、この萎凋室(いちょうしつ)があります。紅茶の加工でこれほど大規模なのは、日本ではほとんど見られません。
△2階の萎凋室。日本ではほとんどおめえない代物。
現在、杵塚さんの農園では、娘のあゆみさんが主に紅茶の生産を担当しています。あゆみさんは、父の俊明さんと同じように、細部にまでこだわり、生産ロットごとにデータを記録し、後日カッピングを行う際に、それぞれの生産ロットがどのように異なる風味を生み出すのかを観察することに強い関心を持っています。これは、彼女が日本産紅茶の創造について研究している一環なのです。
現在は、主に娘の歩さんが紅茶の製造を担当されています。歩さんもお父さんに負けずの集中性で、ロット毎にすべてのデータを記録し、後のティスティング結果を参考にしつつ、日々研究をされています。
杵塚のお茶の淹れ方に関する私のおすすめ
やぶきた茶の木から作られる紅茶は、基本的に滋納地(ししゅじな)と呼ばれる甘みがあり、渋みが少ない紅茶です。しかし、杵塚さんの瀬戸屋もみじは、実は望欄(ぼうらん)と呼ばれるタイプの紅茶に近いです。西洋の伝統的な紅茶に近い、より強い風味を持つ紅茶です。そのため、日本の紅茶によくある風味を引き出そうとして、あまり長く蒸らさないでください。日本の紅茶にはあまり風味がありません。3~4分蒸らすのがおすすめです。
やぶを使った紅茶は、基本的に「滋納」タイプが多いですが、瀬戸屋もみじは望欄タイプに近いので、あまり長く蒸らしすぎても旨みは出てきません。 ただ、あまり短いので良さが引き出せませんので、3?4分がちょうど良いようです。
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